きょうは『立秋』 72候の「涼風至る」

今日8月7日は『立秋』、またひと月遅れの七夕です。
『秋来ぬと目には莢かに見えねども風の音にぞ聞こえぬるかな』

もう暦の上では秋です、
心なしか朝夕は涼しく感じます。

空を見上げると少し深みのある澄んだ空です。今夜は、

『棚機〔たなばた〕の五百機〔いほはた〕立てて織る布の
    秋去り衣 誰が取り見む』


の歌のように、満天の星が眺められるといいですね^L^

◆万葉集の中から七夕の歌を探してみました:

『年にありて ひと夜妹〔いも〕にあふ 比故保思〔彦星〕も
     我に勝りて思ふらめやも』   万葉集3657

『孫星〔ひこぼし〕のかざし〔挿頭〕の玉は妻恋に
     乱れにけらし此〔こ〕の川の瀬に』   万葉集1686

『此の夕べ ふり来る雨は男星〔ひこぼし〕の
     早く漕ぐ船の櫂〔かい〕のちりかも』   万葉集2052

『牽牛〔ひこぼし〕は織女〔たなばたつめ〕と天地の
     別れし時ゆ いなうしろ 川に向き立ち・・・・』 万葉集1520
 【蛇足】
  天地は「あめつち」と訓みます。今夕、もし雨が降るようでしたら、それは天の川を大急ぎで漕ぎ渡る彦星の櫂の雫でしょう^L^


◇すべて彦星の歌です。
 底本の万葉仮名のまま書いてみたのですが、比故保思、孫星、男星、牽牛とすべて漢字が違います。

 「ひこ」には、子孫や孫という意味もあります。
また成人した一人前の男子、また牽牛の意味もあります。

 もともと「ひこ」は日の子つまり「日子」=太陽の子の意味でした。
それが「ひめ」・「日女」が出来たことにより、「成人男性」「すぐれた男」を意味するようになったのでしょう。

◇漢字の「彦」は「文+厂+彡」から成り、「文」は文身・入れ墨の模様です。
「厂」は人の額です、額を横から見た形です。
「彡」は文身の美しさ・あや模様を意味する字です。

つまり、人がある年齢になると、その社会の構成員に成るための加入儀礼として文身を入れる。
文身を入れることによって生まれかわり・再生をするのです。

この加入儀礼をおえた者を「彦」というのです。
「彦」とは「元服者」のこと、まさしく「日子」なのです。

ちなみに「姫」は「女+臣」です。
じつは「臣」は正確には「頤」の左の字です。「臣」は乳房の象形です。
つまり「姫」も「成長した成人女性」という意味です。

◆今から1285年前の天平元年七月七日の夜、山上憶良が天の河を仰ぎ見ながら詠った歌です:

『牽牛〔ひこぼし〕は織女〔たなばたつめ〕と天地の
別れし時ゆ いなうしろ 川に向き立ち、思ふそら
安らかなくに 嘆くそら 安らかなくに 青波に
望みは絶えぬ 白雲に 涙は尽きぬ かくのみや
息衝〔づ〕き居らむ かくのみや 恋ひつつあらむ 
さ丹塗〔にぬり〕の 小舟もがも 玉纏〔たままき〕を
真櫂〔まかい〕もがも 朝凪〔あさなぎ〕に い掻き渡り 夕潮に
い漕ぎ渡り ひさかたの 天の河原に 天〔あま〕飛ぶや
領布〔ひれ〕片敷き 真玉手〔またまで〕の 玉手さし交〔か〕へ
あまた夜も 寝てしかも 秋にあらずとも』


◇七夕の一夜だけでなく、あまた夜も 寝てしかも 秋でなくても夏も、春も 冬もズーっと一緒に添い寝していたい、
・・・ナンテ、大らかでいいですね、色男!(笑)

◇きょうは旧暦七月十二日ですから、星を観るには少し月光が明るすぎるかも知れませんね。
・・・ということは、明日は「十三夜の金曜日」ということですね、クワバラクワバラ

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